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  • 2010-06-16 (水) 8:37
  • 沖縄

「夢の島」-現代沖縄における風景と観光-(地域計画特論テキスト)安藤徹哉 琉球大学 2007
・観光とは、何かに対してあこがれ(勘違い)のまなざしを向けること。
・戦後復興期、沖縄にアメリカ文化が米軍基地を通して入ってきた。
・70年代に入ると、「異国の雰囲気」のタレントがヒット
・1975年沖縄国際海洋博覧会が経済的効果と社会・文化的効果の相互作用を生み、リゾート開発は成功したが、海の商品化を招く結果ともなった。
・1980年、象設計集団は集落生活空間を調査再解釈し「沖縄らしい」近代建築の傑作を生み出した。この時期に沖縄は、文化的に一つのピークを迎えていた。
・80年代以降に、沖縄はマスツーリズムの時代を迎え、TV番組や首里城復元・沖縄サミット等を伴って沖縄ブーム・癒しの島ブーム到来。しかし統計データに示される沖縄社会の現実は、メディアの伝える姿とは異なる。
・きちんとした生活空間があって初めて観光地も生きてくる。表層的な観光地の景観と日常的な生活の場の風景はある程度、分けて考える必要がある。

近代以降の紅型と伝統 : 「沖縄の色合い」をめぐって / 村松 彰子 沖縄県立芸術大学 2006
・「在来の技術」だった「紅型」が明治以降に「伝統工芸」化や「土産物」化し固定的規範化を招いた。(「伝統の創造」)
・一方「本物の伝統」を受け継ぐ作り手たちは生活・慣習に沿って柔軟性・融通性を持っている。
・「創造された伝統」における真贋判定と対照的に、
「本物の伝統」では、受動的な「生活の場」における「伝承の真正性」が、「本物らしさ」を決める。

■双方興味深く読みました。
オリエンタリズム,観光化,土産物化等に対して、「きちんとした」「生活の場」を見直す姿勢が重要だということでしょうか。確かに。ただ、ここ沖縄では、国際通りを歩くまでもなく、その日常生活の場や言説自体がオリエンタリズムに満ち溢れてしまっているように見える。そのような「生活の場」が再生産され,増殖し始めている。

もはや「見つめ直せ」ば直すほど、どんどんハマっていくのです。

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